++歴史書懇話会++

2007年1月14日の新聞書評
2007年1月14日の新聞書評
[朝日新聞/読書欄]
【情報フォルダー】
『誰でも読める 日本古代史年表 ふりがな付き』吉川弘文館編集部編/定価5, 985円(税込)/吉川弘文館
歴史用語に「ふりがな」付き/読みづらいものが多い歴史用語。読み方がひと目でわかる『誰でも読める 日本古代史年表 ふりがな付き』が出版された。原始時代から西暦1155年までカバー。人名、地名、建物名、役職名など本文のすべての漢字にふりがなが付いている。政治・経済・社会・文化の動きに加え、各年に没した人の名がみやすく収められているのも特徴。
* 本書の詳細は下記(協力:吉川弘文館)
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『アメリカの終わり』フランシル・フクヤマ著/定価1,890円(税込)/講談社
改心ではなく、ネオコンの原則回帰説く/山下範久(北海道大学助教授)
* 本書の詳細は下記(協力:紀伊國屋書店)
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『満鉄全史』加藤聖文著/定価1,680円(税込)/講談社選書メチエ=A
『満鉄調査部の軌跡』小林英夫著/定価4,830円(税込)/藤原書店=B
軍と政治に巻き込まれた「国策会社」/赤澤史朗(立命館大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。(協力:紀伊國屋書店)/
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『「大菩薩峠」論』成田龍一著/定価2,310円(税込)/青土社
立ちはだかる「根源的な無思想」の壁/野口武彦(文芸評論家)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。(協力:紀伊國屋書店)/
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『中世の旅芸人』ヴォルフガンク・ハルトゥング著/定価5,040円(税込)/法政大学出版局
蔑視と喝采の狭間で輝く/陣内秀信(法政大学教授)
[読売新聞/読書欄]
『秘密の知識』エディヴィッド・ホックニー著/定価10,500円(税込)/青幻舎
美術史を震撼させる仮説/林 道郎(上智大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:青幻舎)
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『平安時代の醤油を味わう』松本忠久著/定価1,890円(税込)/新風舎
食文化の起源を探究/白幡洋三郎(日文研教授)
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[毎日新聞/読書欄]
『変わる植物学 広がる植物学』塚谷裕一著/定価2,0円(税込)/東京大学出版会
花のでき方が遺伝子で説明可能に/今、生物学は大きく変わっており、今後さらに加速されそうなのに、大新聞の新聞記者でさえ、事実を知ろうとせずに、既存のイメージで学問を語っているのは困ったことだ。そう考えた著者が、近年とくに興味深く展開している植物学を正確に、しかしわかりやすく解説したのが本書である。/中村桂子(JT生命誌研究館館長)
『ヨーロッパ祝祭日の謎を解く』アンソニー・F・アヴェニ著/定価2,520円(税込)/創元社
バレンタインチョコの起源は媚薬だった/鹿島 茂(共立女子大教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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〔東京=中日新聞/読書欄〕
【この本 この人】
『舟と港のある風景』森本 孝著/定価2,950円(税込)/農山漁村文化協会
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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[日経新聞/読書欄]
『レオナルド・ダ・ヴィンチ』マーティン・ケンプ著/定価2,940円(税込)/大月書店
天才の思想、鮮やかに解き明かす//本書の何よりの特色は、レオナルドの多面的な活動が決してバラバラなものでなく、そのいずれにおいても「芸術」と「科学」がわかちがたく結びついていることを、鮮やかに解き明かした点にある。…ルネッサンスの生んだ「万能の天才」は、本書によって改めて新しい生命を与えられたと言ってよいであろう。/高階秀爾(大原美術館館長)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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『日本の所得分配』小塩隆士ほか編/定価3,990円(税込)/東京大学出版会
所得格差に関する議論に一石を投じる書だ。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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『アメリカの終わり』フランシル・フクヤマ著/定価1,890円(税込)/講談社
『舟と港のある風景』森本 孝著/定価2,950円(税込)/農山漁村文化協会
失われた海の暮らしつづる/吉岡 忍(ノンフィクション作家)

[茨城新聞/読書欄]
『食糧テロリズム』シヴァ,ヴァンダナ著/定価2,625円(税込)/明石書店
インド人で環境保護活動家の著者が、遺伝子工学を武器にした地球規模の農業関連産業が「第三世界の持続可能な食糧システムを破壊し続けている」と警告する。…巨大企業による食物供給支配から脱し、どのように「食糧権」を取り戻すかが課題だ。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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『大衆化社会の作家と作品』大久保典夫著/定価2,699円(税込)/至文堂
文学史家の目・縦横無尽の筆/畑谷 博(南山大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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【著者に聞く】
『ローマ人の物語』全15巻 塩野七生著/新潮社
大帝国の盛衰を描く/一年一冊の公約を果たす
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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[しんぶん赤旗/読書欄]
【レーダー】
『絶滅危惧の昆虫事典』川上洋一著/定価3,045円(税込)/東京堂出版
環境省のレッドデーターブック昆虫編の中から、ヒヌマイトトンボ、タガメ、ヤシャゲンゴロウなど百種類を選んで解説。…生育環境の成り立ち、それを生み出した歴史的・社会的背景などを記述。昆虫を通して、日本の自然の過去・現在・未来を考えます。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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『ハンセン病と戦後民主主義』藤野 豊著/定価2,940円(税込)/岩波書店
日本の異常な隔離政策の真相に迫る/柴田良平(ハンセン病国賠訴訟原告)
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『日本近代医学の展望』神谷昭展著/定価3,000円(税込)/桐書房発売、新協出版社発行
国民のための医学への説得的主張/日野秀逸(東北大学大学院教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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『三角縁神獣鏡・邪馬台国・倭国』石野博信、水野正好他著/定価2,310円(税込)/新泉社
定説・異説、わかりよい最新議論/森岡秀人(兵庫県・芦屋市教育委員会学芸員)
*本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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[しんぶん赤旗/日曜版]
『考古学はどう検証したか』春成秀爾著/定価6,195円(税込)/学生社
春成秀爾さんに聞く/ねつ造石器展示の心/千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館。春成さんは、展示室の一角の石器(レプリカ)を指します。「これは宮城県上高森遺跡などのねつ造石器です。私は縄文・弥生時代を研究していますが、ねつ造を見破れなかった。ねつ造が発覚したとき一時、撤去しましたが、二度とこうしたことがないようにとねつ造石器と明示して展示しています。」…『考古学はどう検証したか』は、春成さんの独自の検証過程をまとめています。「ねつ造を見破ることができなかった発掘現場にいた人たち、発掘後、整理にあたり実測図を書いて観察した人、援用して論文を書いた人、一般書でふれて普及した者、博物館などで展示した者、そしてそれを彼らを教育した者、マスコミなどで喧伝した人、それぞれ分相応の責任を負うものである。」自己批判をこめた厳しいものです。…本書では宮内庁が「天皇陵」に指定している「陵墓」のねつ造、変造問題にも迫っています。…考古学の課題に正面から向き合い、するどく問題提起してきた春成さん。「とかく学問は狭くなりがちですが、スケールの大きな考古学にしていきたいですね」 
*本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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先週1月7日の新聞書評の掲載洩らし分です。京都大学学術出版会さんばかり2点です。ごめんなさい!京都大学学術出版会さん。

[日経新聞/読書欄]
『乗っ取られた聖書』秦 剛平著/定価1, 890円(税込)/京都大学学術出版会
「七十人訳」の成立を読み解く/エジプトのアレクサンドリアを舞台に、ヘブライ語の旧約聖書をギリシャ語に訳したのが「七十人訳聖書」。…その成立にまつわるエピソードを紹介、時には大胆な仮説も交えて読み解く過程は推理小説並みの面白さがある。…目からうろこの話たくさんあるが、原理主義者が思い込んでいるような完全無欠なテクストはないということは興味深い。ヘブライ語の旧約聖書も種々の写本があり、転写の過程で写し間違えや意図的改変がされているというのだ。…この後、キリスト教徒たちは、キリスト教の教義を確立するため、ヘブライ語の旧約聖書に頼らず「七十人訳」を利用した。ユダヤ人が訳したギリシャ語訳聖書が「乗っ取られた」のだ。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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〔東京=中日新聞/読書欄〕
【BOOKナビ/サイセンス】哲学・思想の本としても面白そうです。
『生物記号論』川出由己著/定価3,570円(税込)/京都大学学術出版会
生物とは記号作用をもつ主体であるとの立場から、個体から分子のレベルまで、すべての生命現象を記号系というコンセプトによって説明しようとの壮大な試みである。…記述は平易で、虚心に読めば、著者の考えは極めてまっとうであることが分かるはずだ。/池田清彦(早稲田大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
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2007年01月14日(日) No.15 (新聞書評)

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