++歴史書懇話会++

2007年6月3日の新聞書評
2007年6月3日の新聞書評
[朝日新聞/読書欄]
『コーヒーの真実』アントニー・ワイルド著/定価3,990円(税込)/白揚社
優雅な香りの背景に過酷な生産現場/酒井啓子(東京外語大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『帝国の条件』橋本 努著/定価3,675円(税込)/弘文堂
善いグローバル社会をもたらすには/山下範久(立命館大学准教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『英語を禁止せよ』大石五雄著/定価1,470円(税込)/ごま書房
敵だから排除か?理解か?/北田暁大(東京大学准教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『「過去の克服」と愛国心』朝日新聞社取材班著/定価1,365円(税込)/朝日新聞社
放置できぬ民主化の「負債」/赤澤史朗(立命館大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]

[読売新聞/読書欄]
『声と顔の中世史』蔵持重裕著/定価1,785円(税込)/吉川弘文館
最強の武器は「言葉」/「中世」において「詞(ことば)」は絶大な力をもっていた。この場合の「詞」とは紙に記された「文字」などではない。生身の人間が、面と向かって、満腔(まんこう)から発する音声のこと。中世人はこれを音声(おんじょう)とよび、言霊(ことだま)の力が宿っているとして、つよく怖れた。…本書は、古代・中世人の「詞」をめぐる作法を丹念に追っている。たとえば、古代には、政治について民衆が異議を申し立てるある作法が存在した。天皇のいる内裏に近い陽明門の下に群集して、訴えたいことを叫ぶことになっていた。…現代のネット社会には声と顔がない。…国会も声と顔をもったデモ隊に包囲されなくなって久しい。近代民主主義の成立は、政治を国民に近づけたはずなのに、政治をとても遠く感じるのはなぜか。本書にそのこたえが隠されている気もする。/磯田道史(茨城大学准教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『放屁という覚醒』O・呂陵著/定価1,545円(税込)/世織書房
体内の風に宇宙的広がり/茂木健一郎(脳科学者)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『家計簿の中の昭和』澤地久枝著/定価1,575円(税込)/文芸春秋社
家計簿で昭和の生活追体験/清家 篤(慶応義塾大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
[Click]
【文庫・新書】
『天皇の日本史』武光誠著/定価798円(税込)/平凡社新書
*本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『乾隆帝』中野美代子著/定価840円(税込)/文春新書
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
【出版あらかると】
『網野善彦著作集』(全18巻・別巻)/岩波書店
日本を問い直しつづけた歴史家、網野善彦(2004年没)の主要な業績を集成した『網野善彦著作集』の刊行が始まった。「網野史学」と呼ばれた斬新な学問の全容を一覧できる。
*本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:岩波書店)
[Click]
『江戸史蹟事典』(全3巻)/新人物王来社
江戸の史跡を歩く。大江戸300年の史跡1200か所余りを実際に踏査して紹介。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]

[毎日新聞/読書欄]
『近代日本の転機』明治・大正編、昭和・平成編 鳥海靖編/定価各2,940円(税込)/吉川弘文館
黒船来航からサリン事件まで/人生に転機があるように、国家の歴史にも転機がある。近代日本の歴史を探ってゆくと、様々な局面で転機が訪れていた。…こうした問題を考えたのが本書である。「黒船来航」をプロローグにおき、「混迷する日本経済と企業不祥事」をエピローグとして、「小御所会議」に始まって「地下鉄サリン事件」まで62の転機を扱っている。…本書は原則として専門研究者がその研究を生かして考察を加えたものであり、その点での信頼度は高し。…気軽に読めるだけでなく、内容も全体としてよく出来た本として広くお薦めしたい。/五味文彦(放送大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『江戸狂者傳』中野三敏著/定価9,240円(税込)/中央公論新社
「雅」が「俗」を吸い上げる近世文学の劇/三浦雅之(評論家)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊国屋書店)
[Click]
『近世日本の歴史思想』玉懸博之著/定価7,560円(税込)/ぺりかん社
日本人のアイデンティティを考える上でも興味深い(昌)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『コーヒーの真実』アントニー・ワイルド著/定価3,990円(税込)/白揚社
コーヒーの政治経済史、文化史(達)
*本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
【著者インタビュー】
『陸羯南(人物叢書)』有山輝雄著/定価2,205円(税込)/吉川弘文館
理想ゆえに矛盾抱える/陸羯南(くがかつなん)は新聞「日本」を発行し、明治の言論界で活躍したジャーナリストである。戦後、全集も出たが本格的な評伝はこれが初めて。(著者は)明治から戦後の占領期まで広く近代日本のメディア史を研究してきた。羯南に注目するのは「日本のジャーナリズムの原型を自覚的に作り出した人」と位置づけるからだ。…「理想に生きようとしたために矛盾を抱えた、その格闘にこそ意味があったと思います」と温かい目を注ぐ。…没後100年の今年は、出身地の弘前市で記念展が開かれている。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『「十九の春」を探して』川井龍介著/定価1,785円(税込)/講談社
ルーツ求め、歴史と文化を旅する/松原隆一郎(東京大学教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]


[日経新聞/読書欄]
『内務省の社会史』副田義也著/定価10,290円(税込)/東京大学出版会
強大な権限持った組織を検証/本書は大久保利通によって設立された内務省の業務が、時代の要請に応じてどのように変わっていったのか、その過程でいかに大きな存在になっていったのかを丹念に検証した労作である。
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『江戸の温泉学』松田忠徳著/定価1,260円(税込)/新潮社
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
【あとがきのあと】
『王朝貴族の悪だくみ』繁田信一著/定価2,310円(税込)/柏書房
平安時代の経済事件に焦点/「王朝貴族社会の豊かさは、実のところ、悪徳受領たちが地方諸国において不正行為を用いて築き上げた汚れた富によって支えられたものだった」
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]


[東京=中日新聞/読書欄]
『ボクシングはなぜ合法化されたのか』松井良明著/定価2,520円(税込)/平凡社
理性的娯楽に変えた遊び心/織田淳太郎(ノンフィクション作家)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『歴史学の名著30』山内昌之著/定価819円(税込)/ちくま新書
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]

[茨城新聞/読書欄]
『世界を変えた6つの飲み物』トム・スタンテージ著/定価2,415円(税込)/インターシフト発行・合同出版発売
古代から未来 歴史をつくる/武 秀樹(書評家)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]
『「十九の春」を探して』川井龍介著/定価1,785円(税込)/講談社
人の心と時代包んだ流行歌/新城和博(編集者)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]

[しんぶん赤旗/読書欄]
『高松塚古墳は守れるか』毛利和雄著/定価1,123円(税込)/NHKブックス
文化庁の保存・管理の不備を克明に/西谷 正(九州大学名誉教授)
* 本書の詳細は下記をご覧ください。/(協力:紀伊國屋書店)
[Click]


2007年06月03日(日) No.44 (新聞書評)

TOPに戻る
shiromuku(fs6)DIARY version 1.70